【ネタバレ注意】
この記事では、2026年9月6日に放送された日曜劇場『VIVANT』第17話(第2シーズン第7話)について、ストーリーからラストまで完全にネタバレしていくで。
第17話は、野崎の潜入が完全に見破られる一方、日本では黒須たち別班員5人の救出をめぐって、乃木が別班の規律と仲間への思いの間で揺れる回やった。
そしてラストでは、ついに別班とテントが共闘する可能性が見えてくる。
ただ個人的には、今回はちょっと引っかかる部分が多かった。特にジャミーンの使われ方と、食事をめぐる一連の描写、そしてテントが全面協力する流れ。このあたりは「ほんまにそれでええん?」と思ってしまった。
① ストーリーの流れ【ネタバレあり】
序盤|野崎の潜入がついにバレる
第17話は、シンシー側に潜入していた野崎が追い詰められるところから始まる。
野崎の前に現れたのは、かつて死んだと思われていた元部下のリュウ・ミンシュエン。しかも乃木と瓜二つの姿をした人物や。
リュウは野崎が日本側へ情報を流していたことを見抜き、暗号化して送られていたメッセージの意味にも迫っていく。
さらにドラムまで拘束され、野崎は完全に身動きが取りにくい状況へ。野崎とドラムはテントに関する情報を持っているため、すぐに殺されるわけではないものの、シンシー側から強い圧力をかけられていく。
中盤|ジャミーンの力で公安内部の内通者を特定
一方、日本では公安内部にシンシーとつながる人物がいる可能性が浮上。
そこで乃木たちは、人の善悪を直感的に見抜くとされるジャミーンの力を利用する。
公安関係者の写真を見せ、その反応から怪しい人物を絞り込んでいくという方法や。
その結果、公安内部の鈴木がシンシーへ情報を流していた人物だと判明する。
物語上は一気に裏切り者へたどり着く重要な場面なんやけど、ここは個人的にはかなり引っかかった。
終盤|別班5人の救出を断念、まさかの毒殺命令
乃木は、黒須たち別班員5人がシャキ城に拘束されていることを突き止め、救出の可能性を探る。
しかし、救出作戦の成功率は条件を変えても半分に届かない。
ここで櫻井司令が下したのが、あまりにも非情な判断やった。
別班員5人の救出を断念し、3日後にエージェントを介して食事へ毒を混ぜ、5人を毒殺する。
理由は、これ以上別班の機密が敵へ漏れることを防ぐため。
組織としての理屈は分かる。それでも乃木にとって黒須は、単なる同僚ではなく大切な仲間や。
乃木は「規律」と何度も自分に言い聞かせるが、Fはそれに猛反発する。
ラスト|乃木がノコルへ救出作戦の協力を求める
そんな乃木を後押ししたのが長野専務やった。
長野は、別班そのものを動かせないなら別の戦力を使えばいいと乃木に道を示す。
そこで乃木が助けを求めたのが、ノコル率いるテント。
乃木は過去に別班としてテントへ潜入し、組織を追い詰めた側でもある。そのため、ノコルへ協力を頼むことをためらう。
しかしノコルは、乃木を兄として受け入れ、「テントは全勢力をかけて兄さんに協力する」という決断をする。
こうして第18話へ向けて、別班員5人を救うための新たな作戦が動き出すところで第17話は終わる。
② ラスト・重要シーンの考察
ジャミーンの能力、便利すぎへん?
今回いちばん賛否が分かれそうなのが、ジャミーンの使われ方やと思う。
これまでジャミーンには、人の本質や善悪を直感的に感じ取るような特殊な感覚があることが描かれてきた。
ただ今回、それを公安内部の裏切り者を探すための実質的な判定装置として使ったことで、一気にチート能力っぽく見えてしまった。
『VIVANT』のおもしろさって、本来は誰が味方で誰が敵なのか分からず、情報や行動から少しずつ正体に迫っていくところにある。
そこを「ジャミーンが反応したから怪しい」で絞れてしまうと、考察する余地そのものが減ってしまうんよな。
もちろん今後、「ジャミーンが見抜いているのは単純な善悪ではない」といった説明が入る可能性はある。
でも第17話だけを見ると、正直かなり便利すぎる存在になってしまった印象やった。
野崎とドラムの食事シーンには何の意味がある?
野崎とドラムの拘束後は、食事をめぐる描写が何度も入る。
野崎が自分の分までドラムへ回す場面や、その後に野崎だけが食事や水を十分に与えられない状況など、二人の関係やシンシー側の心理的な揺さぶりを見せる意図は分かる。
考えられるのは、野崎を肉体的に弱らせながら、ドラムにも精神的な圧力をかける拷問という意味や。
ただ、この描写が今後の重要な伏線にならないのであれば、かなり長く感じた人もおると思う。
なぜテントが別班員を助ける必要がある?
ここは第17話最大の疑問。
ノコル個人が乃木を助けること自体は分かる。
乃木とノコルは兄弟としての関係を築いてきたし、ノコルが兄のために危険を冒すという展開には感情的な理由がある。
でも問題は、テントという組織全体がなぜ別班員5人のために命を張る必要があるのかということや。
テントのメンバーからすれば、黒須たちは基本的に日本の秘密組織の人間。しかも乃木は過去に別班としてテントへ潜入し、組織を追い詰めた人物でもある。
「ノコルの兄だから」という理由だけで、他のメンバーまで危険な救出作戦へ参加するなら、少し説明が足りないように感じる。
ただし、シンシー側がテントの情報を求めていることを考えると、今後シンシーがテントにとっても明確な敵になる可能性はある。
そうなれば「別班を助けるため」ではなく、「自分たちの敵でもあるシンシーと戦うため」という理由が成立する。
第18話以降でこの動機が補強されるかどうかは、かなり重要やと思う。
長野専務が乃木を動かした意味
第17話でかなり重要やったのが長野専務。
別班の規律に従おうとする乃木に対して、「別班が動けないなら別の方法を探せ」と道を示した。
これは単に救出作戦のアイデアを与えただけやなく、乃木自身に「命令に従うだけでええんか」と問い直させる役割になっている。
国家を優先する別班と、仲間や家族を優先するテント。その間に乃木が立つ構図は、今後の大きなテーマになりそうや。
③ 伏線・小ネタまとめ
小ネタ① ジャミーンが見抜いているのは本当に「善悪」?
今回の説明では、ジャミーンは人間の善悪を直感的に見抜く存在として扱われている。
ただ、乃木自身も別班として人を殺すことがある人物。それでもジャミーンが乃木を拒絶しているわけではない。
となると、ジャミーンが感じ取っているのは単純な「善人・悪人」ではなく、悪意や敵意、相手の本質的な危険性なのかもしれへん。
この能力の正体は、今後もう少し説明がほしいところ。
小ネタ② 山本の写真が再登場
公安内部の人物をジャミーンに見せる場面では、前シーズンでモニターだった山本の写真も登場。
過去キャラクターをこういう形で再利用するのは、『VIVANT』らしい細かいサービスやった。
小ネタ③ 「規律」を繰り返す乃木
乃木が何度も「規律」と繰り返す場面は、組織のルールを説明しているというより、仲間を助けたい自分の感情を押し殺すために、自分自身へ言い聞かせているように見える。
そこでFが反発することで、乃木の中にある「別班員としての自分」と「一人の人間としての自分」のズレがはっきり描かれた。
小ネタ④ テントは「敵」から「味方」へ変わるのか
第1シーズンでは別班が追う側、テントが追われる側やった。
それが今回、別班員を救うためにテントの力を借りるという完全に逆転した構図になる。
ただし、現時点で本当に全面的な味方になったと断定するのは早い。
シンシーとテントの関係や、ノコル以外のメンバーがどう考えているのかはまだ描かれていないからや。
④ 俺の感想
正直、今回はあんまりハマらんかった。
まず一番気になったのがジャミーンがチートすぎること。
公安内部に裏切り者がおる。誰なんやろ。どうやって見つけるんやろ。
ここって本来めちゃくちゃおもしろくできるところやと思う。
それをジャミーンに写真を見せて反応を確かめることで一気に進めてしまったから、「それアリなん?」ってなってしまった。
ジャミーンがおれば、これから怪しい人物が出てきても全部見てもらえばええやんって話になってしまう。
『VIVANT』って敵か味方か分からんところを考察するのがおもしろい作品やと思ってるから、そこを便利な能力で解決してほしくなかった。
食事のくだりも正直しんどかった
あと、野崎とドラムの食事をめぐる一連のシーン。
二人の絆を描きたいのも、シンシー側が精神的に追い込んでるのも分かる。
でも俺は見てて結構不快やった。
ドラムが食事をめぐって野崎を気遣うところも、野崎だけがまともに食事や水を与えられへんところも、同じ状況を長く見せられている感じがした。
早くストーリー進めてくれへんかな。
正直、「これ尺稼ぎなんちゃう?」と思ってしまった。
もちろん次回以降、食事のくだりそのものが脱出や作戦につながるなら印象は変わる。
でも第17話の時点では、そこまで長く見せる必要あったんかなというのが俺の感想や。
テント全面協力も、俺はまだ納得できてない
そしてもう一つ。
テントが別班員救出作戦に全面協力する流れも、正直かなり謎。
ニノ演じるノコルは乃木と兄弟やから、「兄さんのためなら命をかける」というのはまだ分かる。
でも、他のテントのメンバーはどうなん?
「なんで日本の別班員を助けるために、俺らが命かけなあかんねん」ってならへんのかな。
しかもテントから見れば、乃木はもともと自分たちの組織に潜入してきた別班員や。
ノコル一人の兄弟愛だけで「テント全勢力」が動くなら、さすがに少し都合が良すぎる。
ここは次回以降で、シンシーとテントの利害が一致しているとか、テント側にも戦う明確な理由があるとか、もう一段説明がほしい。
そこがちゃんと描かれれば、別班×テントの共闘はかなり熱い展開になると思う。
だからこそ、勢いだけで共闘させず、納得できる理由まで見せてほしい。
⑤ SNS・世間の感想
第17話放送後のSNSやレビューを見ると、全体としては乃木とノコルの兄弟の絆や、別班×テント共闘への期待を評価する声がかなり目立っていた。
- 乃木が初めてノコルに助けを求める流れが熱い
- ノコルの「兄さんに協力する」という決断に泣いた
- 長野専務が今回かなりカッコよかった
- 別班とテントが一緒に戦う展開が楽しみ
- 野崎とドラムが無事に助かってほしい
一方で、マスターと近い感想も実際に見られる。
- ジャミーンの能力が便利すぎる
- 前半の拘束や食事のくだりが長く感じた
- テントがそこまで乃木に協力する理由は何?
- 話が本格的に動くのは次回からでは、という印象
つまり、第17話そのものを大絶賛というより、次回の救出作戦に向けた準備回として評価している人が多い印象や。
ノコルの兄弟愛を素直に熱いと感じる人もいれば、「組織としてそこまで協力する理由は?」と引っかかる人もいる。
このあたりは、第18話でテント側の動機がどこまで描かれるかで評価が変わりそう。
⑥ まとめ|次回は本当にストーリーを動かしてほしい
『VIVANT』第17話では、野崎の潜入が発覚し、公安内部の内通者も判明。そして黒須たち別班員5人には毒殺という非情な判断が下された。
一方で乃木は、別班の規律だけに従うのではなく、ノコルとテントの力を借りて仲間を救う道を選ぶ。
物語としては、次回の大規模な救出作戦へ向けた重要な回やったと思う。
ただ個人的には、ジャミーンのチート感、食事シーンの長さ、テント全面協力の動機不足がかなり気になった。
特にテントについては、ノコルの気持ちだけやなく、他のメンバーが命をかけるだけの理由までちゃんと描いてほしい。
ここが補強されれば、別班×テントという展開は一気に熱くなる。
逆に理由を曖昧にしたまま勢いで進むと、「展開のために味方にしただけ」に見えてしまう。
第18話は、そろそろ説明よりも救出作戦そのものをガッツリ見せてほしい。
次回で一気にストーリーが動くことに期待したいで。


